モンスターペイシェント(患者)について

■警察に相談していたにも拘らず被害に

今年1月に岐阜市の歯科医院で院長が患者に刺殺されるという事件が起きました。数年来の患者だった男が治療に不満を持ち事件の4日前に苦情の手紙をポストに入れた為、翌日院長は男と話し合いをしたのですが、次の日もポストに手紙が入れられたのでその日のうちに警察に相談していたそうです。そしてその翌日、犯人は院長を包丁で刺殺しました。院長は頸動脈などを切られた失血死で、現場には包丁2本が残されていたということですから、強い殺意があったと思われます。

 

■医師の80%が被害を受けたことがある

この事件をきっかけにテレビや新聞でモンスターペイシェント(患者)が取り上げられ、医師10万人へのアンケートで、約80%が被害を受けたことがあるという調査結果がニュースになりました(60%が暴言、18%が暴力)。メディアでは患者がモンスター化した原因として、2001年に厚生労働省が医療サービスの向上のため呼称に‘様’をつけるという指針を出した為に患者が「お客様」という立場を取るようになった事、インターネットで簡単に医療知識が手に入るようになった事などが挙げられています。医者の態度が気に入らない、待ち時間が長い、治療のやり方や結果が思っていたのと違うといった理由で患者が不満を持つことはあり得る話ですが、呼出しへの対応が遅いからと看護師に土下座をさせたり、レントゲンの取り方が悪いと殴ったり、他の患者の心肺蘇生中に自分を先に見ろと怒鳴り込んだりといった話を聞くと、自分が犯罪とも言える行為をしている自覚がないのかと驚きます。

 

■実際に多くの事件が発生している事実

総合病院などでは警備員を雇って対応しているところもありますが、個人医院では患者からのクレームが来た場合、医師や看護師が直接対応をせざるを得ないのが現状です。しかし事案の多さに対し警察への届け出は少なく、その理由として他の患者への影響(捜査による診療への支障、風評被害)や仕返しへの不安があり、また医師法19条により正当な理由なしに診療を拒むことが出来ないという規定が状況をさらに難しくしています。実際に以前にも下記の様な事件が発生している事実があります。

・2013年 三笠市で診察中に精神科医が患者に刺殺される

・2014年 札幌市で患者が病気が治らないのを逆恨みして医師を刺して重傷を負わせる

この様に近年立て続けに凶暴な患者(モンスターペイシェント)による事件が続いています。昔、医師は「お医者様」であり、その指示は絶対で疑問を差し挟む余地がなかったものですが、最近では新しい治療方法がどんどん開発され、セカンドオピニオンにより患者に選択肢が広がった分、患者は医師を疑う事が多くなりました。きちんとコミュニケーションがとれていれば問題は起こりにくいのでしょうが、上記3件の事件に関しては、それは出来ていなかったようです。

 

■少しでも気にかかる事があれば一刻も早い対応が必要です。

当社は医療関係の方達から何度もご相談をお受けしています。岐阜市の様なケースですと、当社では身辺警護や交渉時の立会いのみならず、危険な兆候がないか患者の男の身辺調査を行う事をお勧めいたします。1対1でのやり取りではうまくいかない事も、第三者が間に入れば状況のクールダウンにも繋がり、最悪な結果は十分避けられると考えられます。当面は神戸・東京エリアにおいてのご対応となりますが、なんなりとご相談ください。

 

※医療業務の性質上、当社は徹底した秘密の保持を厳守しております。